和平
2025.11.06あるけ

「ママのホンネ」がまちを動かす─第1回ママのホンネ会議レポート

この記事は、阪田が設立した任意団体「あるけ」の活動報告です。

2025年6月12日、岐阜市のTWRカフェで「第一回ママのホンネ会議」が開催されました。主催はNPO法人こどもトリニティネット、岐阜の子連れ専門家・あきさん、弊団体「あるけ」です。会場提供には株式会社坂口捺染が協力いただき、「子育てしやすいまちづくり」をテーマに、ママたちと地方議会議員が本音で語り合いました。

ママと議員が“フラット”に話し合う場を

ママのホンネ会議の目的は、「ママと議員が対等な立場で対話し、相互理解と信頼関係を築くこと」です。

少子化や子育て支援の課題が声高に語られる一方で、現場のママたちの声が議会に届く機会はまだまだ限られています。自治体が掲げる制度や施策と、ママたちが日々感じているリアルな課題。そのギャップを埋める“対話の仕組み”をつくり、継続的な対話と協働の仕組みをつくることが、この会のゴールです。第一回では、「一時預かりサービス」をテーマに設定。10人以上のママたちと7人の議員たちが同じテーブルにつき、課題を共有し、解決策を共に考えるワークショップ形式で進められました。

アイスブレイクで“価値観のズレ“を楽しむ

冒頭のアイスブレイクでは、カードゲーム「価値観の違いを楽しもう!」を実施。お題に沿って手札の数字を自分の価値観に例え、数字の小さい順に並べていくというシンプルなルールながら、そこには「相手の意図を探る」「違いを受け入れる」という深い意味が込められています。笑い声が交わるなかで、参加者同士の緊張がほどけていきました。「価値観が違っても、まずは話してみる」そんな空気が自然と生まれた瞬間でした。

「議員の仕事って?」県議のミニ講座

続くインプットセッションでは、岐阜県議会議員の広瀬修さんが登壇。地方議会や議員の役割、議案がどのように決まっていくのかなど、普段なかなか聞けない議会の仕組みを分かりやすく解説しました。ママたちからは「議員さんの一日は?」「どうやって声を届ければいいの?」といった素朴な質問が次々と飛び交い、広瀬さんも一つひとつ丁寧に回答。
「政治を遠いものではなく、暮らしとつながるものとして感じられた」と多くの参加者が語りました。

一時預かりの“リアル”を議論するワーク

メインセッションとなるワークショップでは、「一時預かりの課題と解決策」をテーマにディスカッションが行われました。まずは議員が“ママ役”になりきって、どんな悩みがあるのかを想像。その後、実際のママたちと一緒に議論し、「本当に困っていること」を掘り下げました。議論の中で浮かび上がった主な課題は次の4点です。

  1. 心理的ハードル:「育児をサボっているように見られそう」「使ってはいけないのでは」と感じてしまう。
  2. 使いづらさ:面談や予約の手間、空き状況がわからないなど、利用までのステップが煩雑。
  3. 経済的負担:時給より預かり料金が高く、働く意義を見失うケースも。
  4. 供給体制の不足:保育園の業務負担が大きく、一時預かり対応が十分にできない。

ある参加者は、「同じ悩みを持つママがいると知れただけで、心が軽くなった」と語りました。共感と気づきが交錯しながら、現場のリアルが浮き彫りになっていきました。

ママが議員に、議員がママに─立場を入れ替えて考える

後半は「解決策考案ワークショップ」。今度はママたちが“議員役”となり、先ほど特定した課題に対して政策や施策を提案。議員側からフィードバックを受けながら、現実的なアイデアに磨きをかけました。たとえば、

  • 心理的ハードルへの対策として、母子手帳の配布時や健診の場で一時預かりの回数券を配布し、「気軽に試せるきっかけ」をつくる。
  • 使いやすさの改善には、全市町村共通の面談フォーマットや、空き状況を可視化するアプリ導入の提案。
  • 経済的支援では、第3子への柔軟な減免や、料金格差の是正を検討。
  • 供給体制では、一時預かり専門施設の設置や予算拡充を議論。

「すぐに変えられそうな部分もあると気づいた」「議員の方も真剣に聞いてくれて嬉しかった」との声が多数寄せられました。立場を超えて「どうすれば実現できるか」を共に考える時間は、まさに協働の第一歩となりました。

満足度は100%─“対話”の力を実感

アンケートでは、81.8%が「とても満足」、18.2%が「やや満足」と、全員がポジティブに回答。「普段聞けない意見を聞けた」「フラットに話せた」「議員が身近に感じられた」といった声が相次ぎました。

  • 「信頼関係を築けた」:81.8%が「構築できた」
  • 「相互理解が深まった」:63.6%が「とても深まった」
  • 「今後の協働に前向き」:81.8%が「とても前向き」

“継続の仕組み”を育てる

最後のふりかえりでは、「この会を単発で終わらせず、テーマが解決するまで一緒に歩みたい」との声が多く上がりました。「行政がどれほど子育てに力を入れているのかを見える化してほしい」「他の市町村でも開催してほしい」といった意見も寄せられ、次回への期待が高まっています。

あるママはこう語りました。「議員さんと想いを共有しながら、ママのアイデアが形になる実績を積み重ねることで、少しずつ距離が縮まると思います。」この言葉が象徴するように、「ママのホンネ会議」は単なる意見交換の場ではなく、地域を動かす“共創の実験場”になっていくことが期待されています。

おわりに

「政治をもっと身近に」「声をあげることをもっと自然に」。そんな思いを胸に、第一回ママのホンネ会議は温かく、前向きな空気の中で幕を閉じました。この輪が岐阜から他の地域へ、そして次世代のママたちへと広がっていくことを願って。

お問い合わせ

「あるけ」へのお問い合わせは以下のSNSよりお願いいたします。

X(ツイッター):https://x.com/archedao_pr
Instagram:https://www.instagram.com/archedao_pr/

団体概要

名称:あるけ(任意団体)
設立:2024年6月
活動拠点:東京(都内)・福岡(博多)
活動目的:データにより共助の循環を実現する
活動内容:イベント「アルケソン」の運営・オリジナルカードゲームの開発

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